" it never comes again "
大粒のスコールのような雨の降った日の晩の家路へ向かう途中の光景。
とてつもないスピードで道路をぶっ飛ばす1台の車。その後をけたたましいサイレンを鳴らしながら追いかけるパトカー。

あの車がもしかしたら私に向かって突っ込んできて、突然用意の出来ていない「死」が訪れるってこともないわけでもないのかもしれない。。

なんてもうひとつの瞬間の世界をとっさに想像した。

「生きていること」が当たり前なのならば、「死ぬこと」も当たり前になってくるのだ。

当たり前の「死」という概念は私の普段の思考の中にはなかった。あの時の誰か。あの時のどこか。あの時のそれ。
同じ人、同じ場所、同じものは二度と帰ってこない。魂は不変であっても,魂が経験する一瞬一瞬は常に変わってゆく。

自分がどこに向かって、誰と言葉を交わし、心を通わせ、何を食べて、何を着て、何を大事にして、どんな風に生きるのか。
毎瞬の行き交う周りを見渡し、感じてみた。

何とも言葉にはならない愛おしさ、貴さようなものが胸の奥からじわっとこみ上がる。
もうすぐ梅雨があける。
(5th,July,2016)






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